イギリスで車を運転する
Posted: 2010年05月29日(土)07時52分52秒 イギリスは日本と同じく「右ハンドル」の「左側通行」。ラウンドアバウトなどちょっとしたコツをつかめば、レンタカーを借りてイギリスをドライブするのは難しくありません。過去にPhilが書いてくれた記事を再びUP!
■スコットランドでレンタカーを借りて、溝にはまった話 プロクトン、デンジャラス・ドライブ
ドライブのエチケット
2005 1/12 レポート:Phil
「ドライブ」に関してUKはアメリカほど有名じゃないかもしれない。イギリスには広々した道はないし、国土がものすごい広いわけでもない。それでもカントリーサイドを楽しむには車でドライブするのが絶対にベストな方法だ。なんてったって日本ほど交通機関が信用できないしね。
レンターカーのキーを手に入れて出発する前に、ひとつ予習をしよう。政府公認の「道路交通法規」サイトを読んで、標準的なUKの道路標識をチェックしてみるのも良いアイディアだけど、残念なことにそれらのサイトはUKの不文律「ドライブ・エチケット」は教えてくれない。ちょっと下記のクイズに答えて、どれだけ知ってるか確認してみよう!
A.道のどこを走ればよいでしょうか?
- イギリスはヨーロッパだよ!右に決まってんじゃん
- 日本と同じく左側だよ!
- 何言ってるの、真ん中さ
B.モーターウェイでは何キロだしてよい?
- 時速70マイル=約112キロ
- ドイツのオートバーンのように制限速度なし
- 時速50マイル=約80キロ
C.ドライバーが「ブッブー」とクラクションをならしたら、それはどういう意味?
- 「注意しろ」または「何やってんのよ?」
- 「僕は親切だから、どうぞ先に行って!」
- 「おはよ~!」
D.前方の車がモーターウェイでスピードを落とし、オレンジのハザードランプを点灯しているよ。なんで?
- そりゃオレンジ色が気に入ってるのさ
- もっと早く走りたいんだよ
- 前方に何かあるって知らせてるのさ
E.ラウンドアバウトだ!どうしよう?
- 真ん中の緑地帯に車を止める
- 中の車優先で時計周りに進む
- どちらでも都合が良い方に回る
F.ガソリンを入れなくちゃ。アドバイスは?
- お店の人が来て給油してくれるまで待つ
- 何種類かのガソリンがあるが適当に入れる
- 大抵はセルフサービス。でも車にあったガソリンを選ばなきゃ!
さて、正解は!
A. 正解は2。日本で運転しているなら、ラッキーなことがいくつかある。一つは左側通行だということ。もちろんそれが、ザッツ・ライト(正解)!
B. 正解は1。UKモーターウェイの最高時速は時速70マイル(時速112キロ)。道がちょっと狭くても、A道路や市街地の外なら時速60マイル(時速100キロ)となっている。
どういうわけかいつでもスピードリミット一杯で走らなければいけないと思っているドライバーもいる。静かな道路で景色を楽しみながら運転したいのに、そんなドライバーに後ろにつかれ、追いこしてもらいたいと思った時は左のウィンカーをあげて少し左へ寄り、スピードを落とせばよい。
市街地の主要道路はたいてい時速40マイル(時速64キロ)が制限速度。住宅地の道なら時速30マイル(時速48キロ)となる。英国政府はスピード・カメラが大好きで、現在ではいたるところにあるので、制限時速はちゃんと守ること!町や小さな村の入口には「低速促進措置」のエリアが設置されている場合がある。道路にコブがついていたり、道の片側、あるいは両側が狭くなっていたりする場所がそうで、一度に一台の車しか通れないようにするためのもの。車の速度を落とさせるため、つねに新しい方法が考えられている。
C. 正解は1。UKのドライバーは「OK」とか「お先にどうぞ」、「ありがとう」の意味でクラクションを使うことはない。そういう場合はヘッドライトをフラッシュさせる。クラクションは他のドライバーに何かを知らせるためのもの。
カントリーサイドの狭い道では見通しの悪い急カーブや急勾配部分でクラクションがなっているのを聞くかもしれないが、それは対向から来るかもしれない誰かに自分の存在を知らせるため。
D. 正解は3。モーターウェイでは交通渋滞などで急速にスピードを落とさなければならない場合、後ろの人に事態を知らせるためにハザードランプを使うことがある。大都市の近くを走っているM1、M4、M6など交通量が多いモーターウェイではよく見かける風景だ。ロンドンの周辺を走るM25ではほとんどいつでも交通渋滞が起っているので「世界で一番大きな駐車場」などと呼ばれることがある!
E. 正解は2。世界中の観光客から嫌われている、あのラウンドアバウト。基本的なことをいくつか紹介しよう。ラウンドアバウトの中では決して止まらないこと。真ん中を通ってもいけない。中にいる人が常に優先で時計周りに回る。
ラウンドアバウトの入口が2レーンなら、左折および直進(って言っても回らなければならないが)の場合は左側のレーンを使う。右側に向かいたい時のみ、右レーンを使用する。もっと複雑なラウンドアバウトもあるが、その場合はどのレーンを使えばよいか書いてあるのでよく読むこと!
F. 正解は3。UKのガソリンスタンドはほぼセルフサービス。給油後に利用した給油機の番号を店の中のスタッフに告げてお金を払う。たまに給油機のところでクレジットカードが使えるものもある。給油最中にはエンジンを切ること!
ガソリンスタンドの多くは3種類の燃料を扱っている。dieselディーゼル(トラックやヴァンを借りた時以外は使わない)、unleadedアンレデッド(現在ほとんどの車が使用。緑のノズル。)、4-starフォースター(鉛入りの燃料。古い車のみ)。unleadedアンレデッドでもプレミアム、スーパー、スーパープラスなどと呼ばれるハイグレードのものもある。ハイパフォーマンス車じゃない限り一番安いグレードでOK。
車の用語
運転および車の用語を上げておきます。
★道路標識- road signs
★高速道路- motorway
★制限速度- speed limit
★道をゆずる- give way
★パッシングする- flash one’s headlights
★パンク- flat tire
★レッカー車- recovery vehicle, breakdown vehicle
★ガゾリン- petrol
★ガソリンスタンド- petrol stations
★フロントガラス-windscreen
★クラクション- horn
★ハザードランプ- hazard lights
★ウィンカー- indicator
★ハンドル- steering wheel
★サイドブレーキ- handbrake
Erikoからのアドバイス
★狭い道でみかける”PASSING PLACE”。そのまま進めば対向車同士がすれ違えないので、設置してある。
基本的には”PASSING PLACE”がある方の車がそこで止まって対向車が通り過ぎるのを待つ。相手が待ってくれていたら、手を軽く上げて挨拶する。決してクラクションは鳴らさないこと!(理由はPhilが書いたとおり)
景色が良い場所や観光スポットの近くに広いPassing Placeがあっても、観光のために駐車してはいけない。
★右ハンドルの左側通行なので、運転に戸惑うことはそんなにない。車の仕様で一つだけ違うのはウィンカーとワイパーの位置が日本と逆なこと!あせると結構間違う。
★ Congestion Chargeをご存知だろうか?ロンドン中心の交通渋滞を解消するために導入された税金。レンタカーを借りた旅行者にも適用されるので注意が必要!
ウィークデーの7am – 6.30pmに対象エリア(だいたいZone1と一緒。エリアでは赤い『C』マークが見つかる)に車を乗り入れる人は当日夜10時までに8ポンドを払わなければならない。遅れてPM10時から12時に払うと2ポンド余計に取られる。
支払い場所はウェブサイト、携帯電話、指定マークがあるニュースエージェントやコンビニエンス・ストア、自動販売機など。
いずれにしても道が複雑なロンドンの中心街に旅行者が車を乗り入れるのは良い考えではない。交通機関が発達しているロンドン。お得なバスや地下鉄のトラベルカードを上手く利用しよう。
詳しいCongestion Chargeの情報はhttp://www.cclondon.com/
★マイル表示
時速や距離はマイル表示です。1 mile=約1609m。
レンタカーによっては時速マイル/キロ両方のメーターが付いています。
★道路の大きさ
イギリスの道路は高速道路のmotorway(普通は無料。通行料が必要な所はToll motrway。)、 A道路、 B道路と道が狭くなります。
尚、同じA道路ならA6003 よりA10 と桁が少ないほうが大きい道路です。
★イギリスの自動車協会
日本のJAFに当たるのが、AA
(Automobile Association)とRAC (Royal Automobile Club)。JAFの会員であれば、イギリスで何か起った時にAAやRAC会員に準じたサービスを受けられるらしい…。